あゆみ復刻版

              
                『あゆみ・復刻版』と「あゆみの会」の結成

                                               あゆみの会 事務局長 岡田一雄

 昭和38年4月、櫛岡先生が小杉高校に赴任され同時に生物クラブの顧問に就任されました。当時生物クラブには60名以上所属し、水生昆虫の研究やプランクトンの研究・蝶やキノコの研究等々、多彩な活動を展開していました。

 *櫛岡先生は後に小杉高校・砺波高校の校長になられ、現在は射水市橋下条公民館の館長と射水市公民館連絡協議会会  長の要職をつとめられています。

 その活動のなかから昭和40年度の「第9回日本科学賞」富山県予選兼「第24回富山県科学展」に『富山県中西部における水生昆虫の研究』(庄川・神通川水系等)と『縄ヶ池の研究』(南砺市城端地区)2作品を出品し、それぞれ最優秀賞と優秀賞を受賞しました。
 入賞を記念し昭和41年7月5日に小杉高校生物クラブ機関紙『あゆみ』を創刊し、発表した研究資料を全て掲載し、出版しました。現在そのうち5部くらいが残されています。

  *その様子を報道した昭和48年10月2日付の読売新聞・富山版の記事は富山県立図書館にマイクロフィルムとして保   存されている。

 40数年の年を経て、定年をむかえようとしている団塊の世代といわれているOBからも、青春時代のクラブ活動をなつかしむ声がわきあがり、平成20年7月5日に生物クラブOB有志によって『あゆみ 創刊号・復刻版』が誤字・脱字もふくめ創刊号のままの形で復刻出版されました。『あゆみ・復刻版』は射水市立図書館や富山県立図書館に収蔵・登録され貸し出し・閲覧できるようになっています。又富山県立図書館の推薦により国立国会図書館にも収蔵されることになっています。(詳細は後記参照)

 平成20年8月17日に『あゆみ・復刻版』の出版を記念し約30名が集い同時に「あゆみの会」が櫛岡勝英と小杉高校生物クラブOBの会として発足しました。

 「あゆみの会」は会員相互の友好・親睦活動を基本活動とし、その上で ①水生昆虫の研究として40数年前と同じ地点で同じ手法で調査する。 ②縄ヶ池を40数年前と同じ視点で調査する。等の目標をかかげました。

 ① については平成20年度よりスタートし、20年度と21年度で3回にわたって予備調査を実行しました。平成22年度からは春季・夏季・秋季にわたって本格的に調査したいと思っています。水生昆虫は河川汚染の指標となっていますので、最終的は40数年前の資料と比較検討し河川の環境汚染等の研究にむすびつけることができればいいなとおもっています。

 小杉高校の生物クラブOBから出発した活動が水生生物・ビオトープ自然保護等に関心・興味をもっておられる個人・団体とも交流し社会に貢献できる輪がひろがればいいなと思っています。

                   平成20年8月17日 小杉駅前の松原屋旅館にて